言語化スキルとは「ものごとを簡潔に、過不足なく、かつまた誰もが同じイメージを結ぶように表現すること」だ。当たり前のこと、簡単なことと思われる方もいると思う。しかしどうしてどうして、言語化スキルというのは奥の深いスキルなのである。しかもこの講座で扱う16のスキルの最も基礎となるスキルなのだ。その分、重要なスキルといえる。

この部は、難しい言語化スキルの意味を解説するとともに、演習を多く設定し、それを解く中で理解が進むように設計されている。また、最後の章の「第5章　あなたの言語化スキルを伸ばす」で、どのようにしてスキルを伸ばすかも解説する。そういう意味でこの部は、講座『明日から使える16のビジネススキル』の入り口として、重要な部といえる。

言語化スキルとは何であるかを知ることは、大変興味深い楽しいプロセスであると思う。是非、楽しんで読み進んでいただきたい。

言語化スキルの定義／この部の到達目標を3つ設定する

我々は言葉に支配されている？／「蛾」という言葉がないと「蛾」と「蝶」は区別できない／コンテンツとコンテクスト／コンテンツを重視したコミュニケーションを心がける

われわれは語ることができるより多くのことを知っているか？／野中郁次郎の「知の創造プロセス」／日本が劣るのは知の創造プロセスのどこ？／常に「言語化」を心掛けるために「頭にロウソクを灯す」

いくつかの問題を／言語化しないことは今でも死に直結する

目標は達成されたか？／あなたの言語化スキルのレベルは？／言語化スキルを伸ばす「施策」とは？／たくさんの施策候補からどれを選ぶか？／あなたがまず取り組む施策を決めよう！／講座『キャリアプランニング』の併読のすすめ／終わりに

日本文化というコンテクストの上で成立する俳句／外国人には俳句の意味が分からない／日本語は相手の反応を見ながら意見を変えられる／3.11での東電と自衛隊のやりとりをどう解釈するか？／「事実」と「関係」の関係を考察する／「言語化」の定義の意味／「分節化」という言葉と”articulate” （アーティキュレート）という言葉／曖昧化が加速する日本語の流れに逆らえ！／馬馬虎虎（マーマーフーフー）ではいられない

あなたにプレゼンテーションの機会が与えられた／言語化プロセスを確立せよ／ビジネススキルを総合的に使う必要がある