会計など嫌いだ、仕事の上で自分には関係がない、と思っている人は多い。
実際、あなたの会社の会計も今はほとんど何らかのコンピュータ・ソフト(会計ソフト)を使って処理されているから、会計との関わりといったところでせいぜい所定の「伝票」に必要事項を記入するだけで済んでしまう。だから会計の勉強などどうでもよい、できれば避けて通りたいジャンルと考えている人が多い。
自動車の「構造」を知らなくても運転できる。でも「構造」が分かれば、自動車に対する愛着が一層増すだろう。会計も同じだ。会計の何たるかが分かってくると愛着が湧いてくる。
私もかつては会計など大嫌いだった。でも仕事の関係でどうしても避けて通るわけにはゆかない。だから自分なりに工夫しながら学習することにした。偉そうなことを言うつもりはないが、敢えて日本の会計書ではなく、アメリカの大学生が使っている教科書を読むことにした(半分は英語の勉強のつもりだった)。さすがに会計先進国だけのことはある。よく出来ていて、実に分かりやすい。説明も的を得ている。加えてかの国の会計システムは日本のそれに比べて格段に単純明快である。”account receivable”などという用語を知る必要があるが、これが「売掛金」だと分かると、どうということもなくなる。
少しずつではあるが会計の基本原理や仕組みが分かり始めると、学習そのものが楽しくなっていった想い出がある。