中小製造業のための事業戦略論入門

第1部 中小製造業における戦略とは?

著者:佐久間 陽一郎

「はじめに」
これから、18世紀後半の産業革命に勝るとも劣らない「大変化」が起きようとしています。「この100年、思えば変化の少ない時代だった」と言えるほどの大変化です。この大変化の時代、大企業は背負うものが多い分だけ、転換に苦慮することになります。大銀行然り、大自動車メーカー然りです。

 しかし中小企業は、この大変化をチャンスと考えることが可能です。ただ条件があります。一つには、自社の戦略を言語化(形式知化)すること、今一つは、他社に先駆けて一歩先を行くことです。 

中小企業はこれまで、大会社に付いていけばよかったし、また、創業者という猛獣がおられました。しかし時代は変わりました。戦略が不明瞭なままではダメです。本講座は、皆さんの会社の中核となる事業の戦略を、明瞭に捉え直すことを目的としています。 

読み進めると、いくつもの「課題」が提示されます。それらに取り組み、結果は付随の「中小製造業の戦略課題ワークシート」に書き込んでください。「我々はそもそも何者なのか?」「どこで戦うか?」「どうやって勝つか?」という設問の答えを手元に置くことが可能になります。
「目次」
第1章 「経営」とは「知識の創造」だ!
 ユニクロの隆盛を「知識」から見る/進化し続けるユニクロ/知識創造プロセスとは?/戦略経営の第一歩は「言語化」だ! 
第2章 戦略とは? 
「戦略」の悪い定義と良い定義/「戦術」という言葉は本講座では使わない/戦略のフレームワークと戦略の王道/戦略の王道としての「3つのレベルの戦略」と本講座の構成/新顧客開発は計画的・能動的に/新事業開発は慎重に/安易な新商品開発は危険
 第3章 戦略の言語化度合いを知る 
「空気のようなもの」と「不得手なこと」/会社の戦略の明瞭度を知る/めざすは戦略が明瞭な会社だ!
 第4章 自分さえよければよいのだ 
思えば変化の少ない時代だった/また大変化の時代がやってきた/大変化の時代は大企業にとってこそ困難/中小製造業にとってはチャンスの時代でもある/小咄「熊に走り勝つ」/他社より一歩先を行く 
第5章 戦略論の基本を突き詰めよ!
 戦略論の基礎は「3つのレベルの戦略」/あなたの「ユリイカ!」はどこに?/おわりに

<< eブックへ戻る

 ページ上部に戻る

Copyright © 2024 Skill Academy Inc. All Rights Reserved.