いよいよ戦略論の基礎「3つのレベルの戦略」の最終部です。Whereレベルの戦略で、SBUごとの「非常に大まかな戦略」を決めました。この部のHowレベルの戦略では、その大きな方針の下で、そのSBUに配分される資源を「最大限に活用する道を選ぶこと」を考えます。
Howレベルの戦略の立案プロセスは、1980年ころに確立されています。そのプロセスの中でもっとも重要なステップは、「成功条件分析」です。「当ビジネスで成功するためには、いかなる経営資源を具備する必要があるか」を考えるステップです。
成功条件分析がもっとも重要であることは間違いないのですが、この分析をキチンと行っている企業は非常に少ないのが現状です。その代りにどうしているかというと、誰かの直感、多くの場合は社長の直感で決めているのです。直感も当たるときは当たりますが、外れるときは外れます。
しかもそのSBUに配分される資源は常に限られています。その限られた資源が、「最大限に活用する」ように再配分されているかは、甚だ怪しいのが現実です。その陰で、声の大きい人が予算を獲得していくなどということが起こっているわけです。
この部では、「成功条件分析」から「戦略の立案」までのプロセスをシッカリ学んでいただければと思います。