現場で使える役割の定義と目標管理

第1部 自分の役割を定義してみよう

著者:みのり経営研究所 齋藤 英子

「はじめに」
あなたは上司として、部下に仕事を割り当てるときに、どのようにしているだろうか?上から降ってくる仕事を、手の空いていそうな部下に配分している?あるいは、もっと計画的に、上司の年間の目標に基づいて、自分の目標を立て、部下にその目標をブレークダウンしている?

実はどちらも、マネジメントと言う点から見ると失格である。なぜ失格なのか?降ってくる仕事を単に配分しているだけの無計画さは論外としても、目標をブレークダウンすれば良いのではないか?

もしもそう感じているとしたら、考えてみてほしい。これまで上司の目標をブレークダウンして、自分の目標を設定した後、日々の仕事の中で、どれだけその目標に基づいて仕事をしていただろうか?営業部門で売上、利益数値が目標であれば、常にその数値を達成することは意識しているだろう。しかし、実際の仕事は、顧客関係構築から日々の部下や後輩の指導まで、色々な仕事をしているはずである。目標が仕事の全体をカバーして、目標を達成すれば仕事全体をやり遂げたという繋がりがあれば、目標のブレークダウンだけであなたは部下に仕事をきちんと割り当てたと言える。しかし実際は、目標は仕事の一部しかカバーしていないことが日本企業では一般的である。

日々の現場でのマネジメントがうまくいくためには、まずは一人ひとりの仕事が見えていなければならない。自分も部下も色々な仕事をしている。それをそのまま放置していては、マネジメントはできない。そこで、仕事が見えるように、役割として定義することが必要となる。

第1部では、仕事を役割としてどのように見るのかを理解し、まずは、自分の役割を定義してみよう

「目次」
はじめに
第1章 役割の構造を知る
第2章 貢献責任をとらえる
第3章 業務活動との違いを理解する
第4章 役割の定義の例
第5章 自分の役割を定義してみよう

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