誰でも使えるマーケティング・リサーチ(イノベーション編)

第6部 プロトタイプ評価と仕様の決定

著者:三留 修平

価格 ¥300(税別)

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「はじめに」
本講座もまとめの段階となった。人間中心設計をコアプロセスにおいて、お金を掛けずに定性分析を利用しながら、イノベーションを生み出すことを目標としてきた。最終段階では、商品やサービスを開発する段階で、複数案のデザインやプロトタイプが得られた時に、最終案をどのように決定するかと言う話となる。

プロトタイプやデザインの評価を行う場合、定性的な分析に基づく評価をまずは行う。通常、1対1のインタビューやグループインタビューを行い、有識者、消費者、などから話を聞き、コンセプトの伝わり具合、よい点・悪い点、延ばすべき点・改善すべき点、等を聞き出して判断する。また、写真やスケッチなどを提示して、注目した点、気になった点などを、図の上にマークをし、コメントを書き入れてもらい分析する。これに対して本講座では、インターネットを活用し、無料で提供されているデザイン評価プログラムを利用して、デザインの定性的分析を行う方法を示す。

次に述べる定量的な分析は、本講座の副題である「定性分析でイノベーションを生み出す」と一見矛盾する。しかし、アンケートなどで定量的なデータを取った後、定量分析と定性分析をつなぐ手法であるコレスポンデンス分析を主体として、デザインや感性的な分析を行う方法をここでは詳述している。定性分析的センスを重視した方法として、コレスポンデンス分析を用いることから、本講座では定性分析の拡張として扱っている。

人間中心設計のプロセスに従って、イノベーティブな商品やサービスが生まれたとして、いくつかのプロトタイプやデザイン案が出来上がる。評価は評価として様々になされるが、いくつかの案から最終的に選択・決定する責任者は、特に中堅・中小企業の場合、経営者であるべきである。この考え方の背景や決定に役立ついくつかの見方を紹介して、本講座の締めくくりとする。

「目次」
はじめに
第1章 定性的リサーチの活用
デザイン評価のための定性的リサーチ/定性的評価の実用的実施方法/デザイン評価ツールを適用した事例
第2章 定量的リサーチの活用
コレスポンデンスマッピング/タレントのイメージマッピング/デザイン天気図/イラストの活用事例
第3章 最終案の決定
イノベーティブな商品の特徴と評価/デザインの決定

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