第5世代のテクノロジーマネジメント

R&Dの関係者必携、教科書の決定版がでた!

著者:古田 健二

eブック概要
この度「第5世代のテクノロジーマネジメント」の電子書籍版を出版することとした。原著は平成18年3月に初版を発行し、その後増刷はしてきたが基本的には改訂版は出していない。というのは、この本の目指している基本的なメッセージは今日現在でも有効であると考えているからである。言い換えれば、10年近く経つこの間に日本企業は本質的な改革ができていないということになる。

長く続いた過度な円高が修正された結果、日本企業の業績は表面的には改善され最高益を更新している企業も少なくない。しかしながら、これは真の競争力、企業力が高まった結果と考えると大きな誤解であると言わざるをえない。これは依然として多くの産業において日本企業の世界シェアが長期凋落傾向にあるし、家電、情報通信業界などにおけるヒット商品の多くが海外企業のものである、ことなどに象徴される日本企業の存在感の低下が続いていることがこの懸念の根底にある。

本格的電気自動車のテスラモーターズ、ウェアラブルカメラ・カムコーダのGoPro、中国のスマホ業界で急成長している小米(シャオミ)など、設立後10年前後もしくはそれほども経っていない企業が、市場において存在感を持って事業を進めている、というような状況を考える時、やはり日本企業は取り残されているという感が非常に強くなる。

このような状況の背景にはグローバルが急速に進展する中で、積極的なオープンイノベーションの活用、世界的な水平分業環境の進展、3DプリンティングやIoT(Internet of Things)など新しい技術や新しいコンセプトに基づく経営の考え方に適応して、世界の企業が各種のイノベーションを推進しているにもかかわらず、日本企業は依然として高度成長期の成功体験ベースの経営に固執している、というような点からも日本企業の前途に危機感をいだかざるをえない。

このような感じを持っているところに、アーサー・D・リトル(ADL)ジャパン時代の同僚である、現㈱スキルアカデミー代表取締役会長の佐久間陽一郎氏から原著「第5世代のテクノロジーマネジメント」の電子出版化の話があり、筆者としても初めての試みであるがトライしてみようということにしたのである。

従って本書で取り上げている例、データなどは時間的に新しいものではないが、先にも述べたように、その例により読者の皆様に訴えたいメッセージは今日的にも十分適用可能なものであるということを理解しておいていただきたい。

“はじめに”に書いてあることの繰り返しになるが、タイトルに“テクノロジーマネジメント”という言葉を使っているが、本書は技術系の方だけを対象に考えているものではない、ということが本書の特徴の一つである。というよりは非技術系の方にも読んでいただきたいということである。技術は技術陣の問題となってしまっていることは日本企業低迷の一因と考えている。その結果、市場に対する意識が弱い、テクノロジープッシュの開発が依然としてまかり通っているのである。テクノロジーをマネジメントするということは技術系人材だけの仕事ではなく、非技術系の方にも十分できることであるし関与していただきたいということは、筆者が一貫して考えている重要なメッセージである。第1部で説明しているように、日本の多くのビジネスマンは“テクノロジーマネジメント”は“研究開発マネジメント”と同義語と思い込んでいることがこの誤解の背景にある。メーカーにおける“研究開発マネジメント”は非技術系の方には難しいことはよく理解できるが、“テクノロジーマネジメント”は“研究開発マネジメント”とは異なるので十分に対応可能なことなのである。詳細は本文に譲るが、技術をいかに経営に活かすかを考えること、すなわちマネジメントすることが“テクノロジーマネジメント”であるので研究開発の内容に入る必須はないのである。よって技術系である必要はないのである。“テクノロジーマネジメント”を“価値創造マネジメント”とでも読み替えていただければ技術系だけの問題ではないことを理解していただけるであろう。読んでいただければわかるが、本書が対象としているのは企業価値及び事業価値を創造、増大させる“価値創造マネジメント”である。

また本書は、価値創造に関係する活動を実行しようとするときに、具体的にどうしたら良いかという点に対する指針・方策を展開することに踏み込んでいる点ももう一つの特徴である。原著の出版から時間がたっているので多くの企業の方々に活用していただいているが、その方々から「“第5世代のテクノロジーマネジメント”は我が社の開発活動のバイブルになっている」という声を耳にすることが少なくない。これは本書が価値創造マネジメントの幅広い問題に対する実践的、具体的な考え方、手法、施策などに踏みこんで書いているからであると思う。多くの戦略本の様にコンセプト、考え方を述べたものではなく、特にマネージャーが日々の業務を進める際に参考にできるような本を出版したい、ということも原著出版の際に強く意識したことである。

日本企業がグローバルスタンダードに後れを取らないような価値創造活動を実現し、“真”の成長を実現できるようになるために本書が参考になれば、筆者にとってこの上ない喜びである。
著者略歴
古田 健二

●略歴
1971年:東京工業大学工学部卒業
1973年:東京工業大学大学院理工学研究科修士課程修了
1973年:株式会社日立製作所入社
1980年:米国スタンフォード大学大学院においてDegree of Engineer取得
1985年:アーサー・D・リトル(ジャパン)株式会社入社
1995年:SRIインターナショナル日本支社入社
1996年:株式会社SRIコンサルティング初代代表取締役就任
1999年:SRIインターナショナル日本支社代表兼任 
2000年:株式会社フュージョンアンドイノベーション設立
2008年:東京工業大学・プロダクティブリーダー養成機構 特任教授就任
2013年:東京工業大学・グローバルリーダー教育院/イノベーション人材養成機構 特任教授就任
2013年:TIMコンサルティングを設立、代表就任

●活動内容
開発技術者時代および経営コンサルタント時代を通じ、一貫して「経営と技術の融合」を基本的な活動テーマとし活躍した後、東京工業大学において博士人材の産業界への貢献度向上に向けてのプログラムに従事。
東京工業大学において「テクノロジーマネジメント実践論」の講義を担当すると同時に、関西生産性本部、企業研究会などにおいてテクノロジーマネジメントおよび新規事業マネジメントなどに関するマネジメントスクール、研修会などの講師、コーディネーターなどを数多く担当しつつ個別企業に対するアドバイスなどを実施。

●連絡先
TIMコンサルティング代表  古 田 健 二
〒156-0045 東京都世田谷区桜上水5-37-17
問い合わせアドレス:puruken@rj8.so-net.ne.jp
TelおよびFax:03-6379-9601

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