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クラウド型人事管理システム比較15選!メリットや選び方も解説

クラウド型人事管理システム比較15選!メリットや選び方も解説
  1. クラウド型人事管理システムとは?
  2. HRテックとは?
  3. クラウド型人事管理システムを導入する3つのメリット
  4. クラウド型人事管理システムの選び方
  5. クラウド型人事管理システムの特徴比較15選(機能別)
  6. まとめ

組織にとって人事管理は、本業務と同等、時には同等以上に重要なものです。企業目的達成に向け、優良な人材を確保・管理・統制していくための仕組みや手続きなので、人事管理を疎かにはできません。
しかし、「紙やExcelで人事業務をおこなっているものの管理が煩雑」「単純作業に時間をとられ、コア業務にリソースを割けていない」といった課題を抱えている企業も少なくないでしょう。

昨今、人事管理システムは多く普及しているものの、あまりにも種類が多く、自社に適したシステムをピンポイントで選定するのはなかなか難しいものです。

本記事では、人事管理システムとは何なのか、どのような種類があるのかについて解説します。クラウド型人事管理システムのメリットや選定方法、おすすめの会社もあわせて紹介するので、参考にしてみてください。この記事を読むことで、自社に適した人事管理システムのスムーズな導入を、おこなえるようになるでしょう。

クラウド型人事管理システムとは?

クラウド型の人事管理システムとは、インターネットクラウド上で人事情報を管理するタイプのシステムを指します。

とはいえ、「クラウド」と聞いても、いまいちピンとこないかもしれません。人事管理システムには、そもそもどのような導入形態があるのでしょうか。

人事管理システムの全体像について知ることで人事管理システムへの理解も深まるため、人事管理システムの種類(機能)や、クラウド型人事管理システムと関連性の高い「HRテック」についても解説します。

人事管理システムの種類|導入形態

人事管理システムには、さまざまな種類や分類があります。それぞれの特徴を表にまとめると、以下のとおりです。

オンプレミス型 自社内に専用のサーバーや通信回線、システムを設置し自社で運用・管理をおこなうもの。
クラウド型 ベンダー(開発業者)が提供している、インターネット上のシステムを利用するもの。
ベスト・オブ・ブリード型 複数のベンダーのシステムを混ぜ合わせて構築されたシステム。
スイート型 すべての機能を同一のベンダーですませたもの。
パッケージタイプ すでに販売されているシステムをそのまま使ったり、追加開発をしたりするもの。
スクラッチタイプ 自社に適したシステムをオーダーメイドで構築したもの。
ERP型
(Enterprise Resources Planning:統合基幹業務システム型)
人事に限らず、会計や財務、生産など、企業経営にかかわるさまざまな分野の情報を一元管理するシステム。
アラカルト型 ベンダーが提供する多種多様な機能の中から、自社に適した機能のみを選ぶもの。

上記の中でも、とくに「クラウド型」と並び、多くの企業で導入されているのが、「オンプレミス型」です。
「オンプレミス型」と比較した場合の「クラウド型」の主なメリットとしては、時間的・金銭的な導入コストの低さが挙げられます。オンプレミス型では自社で回線やシステムを用意する必要がありますが、クラウド型ではインターネット上のサーバーを利用してシステムを導入するため、膨大なコストがかかりません。準備にも時間がかからず、スムーズに導入できる点もメリットといえます。

人事管理システムの種類|対応機能

人事管理システムの種類は、オンプレミス型やクラウド型などの導入形態を問わず、大きく分けて以下の2種類です。

  • 人事・給与系
  • 人材マネジメント系

人事・給与系には「勤怠管理」「労務管理」「給与計算」の3種類が、人材マネジメント系には「採用管理」「人事評価」の2種類があります。

「勤怠管理」タイプの人事管理システムでは、出退勤の日時や残業の申請状況など、社員の勤怠情報の管理をシステム上で一元管理することが可能です。
「採用管理」タイプのシステムでは、応募者の選考進捗を確認したり、採用面談の設定を自動化したりできます。

それぞれの詳細については、別の章で後述します。

HRテックとは?

HRテックとは、人工知能やビッグデータ、クラウドなどのテクノロジーを活用した、人事管理をおこなう技術のことを指します。HRテックを用いたサービスは、「HRテックサービス」です。

クラウド技術を活用したクラウド型の人事管理システムは、HRテックに該当するといえるでしょう。

ただし、HRテックは造語で抽象的な概念であるため、扱う人や使われる文脈によって定義が変わる可能性もあることには注意が必要です。

クラウド型人事管理システムを導入する3つのメリット

クラウド型人事管理システムを導入する代表的なメリットは、以下の3点です。

  • 業務効率化ができる
  • 利便性が高い
  • 細やかな人事データを分析できる

それぞれ詳しく解説していきます。

業務効率化ができる

社員のさまざまな情報を一元管理できるため、業務効率の向上を見込めるのがメリットです。

人事管理システムを使わずにExcelなどで管理する場合、シートやファイルで溢れかえり、知りたい情報を見つけるまでに時間を要してしまうことがあります。

その点、人事管理システムであれば同一システム内ですべての情報を一括管理でき、検索性やデータ分析なども手軽におこなえるため、業務の効率化が図れます。

データの更新性能にも長けているため、社員の住所などが変更となった際など、システム上で簡単に新しいデータを変更・反映させることも可能です。ペーパーレス化にもつなげられます。

利便性が高い

クラウド型の人事管理システムは、インターネットをつなげる場所であれば、どこにいても人事情報の管理ができるのも、メリットのひとつです。

オンプレミス型の場合、システムの性質上社内でしかデータを管理・閲覧できず、外出先や自宅からはシステムの利用ができません。システム上の情報をほんのわずか確認したい場合でも、自社に出社し、専用のサーバーにアクセスする必要があります。

その点、クラウド型であれば、インターネットに接続できる環境さえ整っていれば、場所を問わず人事情報の管理や閲覧が可能です。

細やかな人事データを分析できる

先述したように、クラウド型人事管理システムでは、人事に関するデータをひとつのシステム内で一元管理できます。そのため、社員に関する詳細な情報の分析が容易におこなえる点もメリットです。

個人やチーム、組織ごとに目標達成状況の確認ができる機能を搭載しているシステムであれば、システム上で各セグメントの目標状況をさまざまな角度から確認できます。潜んでいる課題なども発見しやすくなるでしょう。

勤怠管理機能があれば、各社員の労務状況を確認し、過重労働になっている人がいないかなど確認することも可能です。

利用する人事管理システムの種類によって取り扱える情報や分析できる内容は異なりますが、システム上の情報をもとにさまざまなデータ分析ができます。

クラウド型人事管理システムの選び方

ここからは、クラウド型人事管理システムの選び方についてご紹介していきましょう。
クラウド型人事管理システムを選定する際に、重要なポイントは以下の3点です。

  • 導入目的を明確にする
  • 操作性に長けているものを選ぶ
  • サポート体制が充実しているものを選ぶ

導入目的を明確にする

サービスによって機能が異なるため、人事管理システムの導入により「人事に関する業務の何を効率化させたいか」「どのようなことをしたいのか」などを明確にすることが重要です。自社の現状や課題も整理しましょう。

人事に関する業務の中でも勤怠管理に人的コストが最もかかっている場合は、他の種類のシステムを導入するよりも勤怠管理システムを導入したほうが費用対効果も高くなるはずです。

仮に自社に合わないサービスを選択してしまった場合、思うような成果を得られないリスクがあります。新たなシステムの検討や導入後の設定などにも、労力や時間がかかるでしょう。

さまざまな角度から自社の状況や導入目的を分析・明確化して、目的に適した人事管理システムを導入することが大切です。

操作性に長けているものを選ぶ

人事管理システムを選定する際には、システムの操作がしやすいか、操作画面全体が見やすいかも重要です。

システムの取り扱いが属人的な業務となってしまうと、担当者不在の場合などにシステムを扱えなくなってしまうリスクがあるでしょう。

たとえば目標管理に関しては、人事担当者以外の社員がシステムを利用する機会も多くあるでしょう。そのシステム操作が複雑だった場合、社員からの問い合わせに時間をとられてしまう可能性があります。

その点、操作性に長けた人事管理システムならば、システムに慣れていない人でもスムーズに操作でき、新しくシステムを取り扱う人への教育・対応コストも削減可能です。

サポート体制が充実しているものを選ぶ

スムーズな運用のためには、充実したサポート体制があるかどうかも重要です。

初期設定のままでは自社がおこないたい内容に対して最適化されておらず、使いづらい可能性があります。操作性を向上させるためにはカスタマイズが必要ですが、人事管理システムの取り扱いに慣れていない場合には時間がかかってしまうでしょう。

人事管理システムの導入に際して、カスタマイズサポートをしてくれたり、不明点への回答をチャットなどで対応してくれたりするベンダーであれば、スムーズな導入・運用が叶います。

クラウド型人事管理システムの特徴比較15選(機能別)

最後に、おすすめのクラウド型人事管理システムを、機能別に3社ずつご紹介します。

勤怠管理

勤怠管理システムでは、勤怠管理にかかわる業務を幅広く効率化できます。

たとえば、ペーパーレスで出退勤の記録がつけられます。タイムカードを押すのではなく社員証をカードリーダーにかざしたり、スマートフォンにインストールされたアプリで出退勤ボタンを押したり、といった内容です。残業を含む、月の労働時間集計などもできます。

勤怠管理システムのおすすめは、以下の3つです。

クラウド型の勤怠管理システムの一例
KING OF TIME 打刻手段の豊富さに長けており、無料貸し出しされるパソコンでの打刻や生体認証(顔認証、指紋認証)、ICカードなどで打刻ができる。
バイバイタイムカード 柔軟なカスタマイズ対応に長けており、クライアントにこまかく要望をヒアリングし、クライアント企業独自の集計ルールや就業規則に合わせたカスタマイズが可能。
ジョブカン勤怠管理 はじめての企業でも手軽に扱えるシンプルな操作性が強み。万全のサポート体制が用意されている。

参考サイト:KING OF TIME
参考サイト:バイバイタイムカード
参考サイト:ジョブカン勤怠管理

給与計算

給与計算システムでは、給与計算に関わるさまざまな処理の自動化が可能です。

給与計算対象者の自動判定ができたり、各種保険料や所得税なども自動計算できたりするため、業務効率を改善できます。

紙ではなくシステム上で給与事務が完了するため、ペーパーレスの実現も叶います。

給与計算システム管理のおすすめは、以下の3つです。

クラウド型の給与計算システムの一例
マネーフォワードクラウド給与 サポート体制に強みがあり、満足度95%のサポートがチャットやメールで受けられる。導入サポートもあり。
ジョブカン給与計算 社労士の監修に加え、実務で給与計算を担当している方の声を参考に開発しており、利便性に長けている。
フリーウェイ給与計算 社員5人までは利用料が無料であり、6人以上は月額1,980円で利用できる。

参考サイト:マネーフォワードクラウド給与
参考サイト:ジョブカン給与計算
参考サイト:フリーウェイ給与計算

人事労務

人事労務システムは、人事・労務の業務効率化をサポートするシステムです。

書類の回収やチェック作業などの人事・労務業務をシステム化することで、業務の負担を軽減できます。データの一元管理により、労務手続きも手軽に処理できるでしょう。

人事労務システムのおすすめは、以下の3つです。

クラウド型の人事労務システムの一例
HRBrain労務管理 顧客満足度の高いサポート体制が強み。初期設定や操作方法などのサポートのほか、別のシステムからの乗り換えサポートにも対応。
SmartHR 登録社数が50,000社以上あり、さまざまな業界の企業から定評がある。人事・労務の業務効率化だけでなく、データ活用による組織改善にもコミットしている。
オフィスステーション労務 クライアント企業が必要な機能のみを選択し導入できる「アラカルト型」のクラウドソフト。クライアントの悩みに寄り添ったシステムを提供している。

参考サイト:HRBrain労務管理
参考サイト:SmartHR
参考サイト:オフィスステーション労務

採用

採用管理システムでは、応募者の募集から内定まで、採用に関連する業務を一元管理することが可能です。

システムにより、クライアント企業の採用サイトを手軽に作成し、求人掲載ができます。
書類選考や面接日時の調整など選考に関連する業務も、すべてシステム上でおこなえます。

採用管理システムのおすすめは、以下の3つです。

クラウド型の採用管理システムの一例
ジョブカン採用管理 設立3年未満の企業の場合、ジョブカン採用管理を含めた「ジョブカンシリーズ」を1年間無料で利用できる。
HRMOS採用(新卒) 新卒採用に特化した人事管理システム。新卒採用に特有の膨大な採用業務に対応した機能・サービスを提供。
HRMOS採用(中途) 業務効率化に強みがある。利用企業の96%が業務負担を軽減した実績や、一部の企業でオペレーション業務を80%削減した実績がある。

参考サイト:ジョブカン採用管理
参考サイト:HRMOS採用(新卒)
参考サイト:HRMOS採用(中途)

人事評価

人事評価システムでは、人事評価に関する業務を効率化できます。

社員ごとに入社年月日や職種、顔写真などの管理や、結果集計・更新など評価業務工数の削減が可能です。評価シートの作成や集計も、システム上でおこなえます。

人事評価システムのおすすめは、以下の3つです。

クラウド型の人事評価システムの一例
HRBrain人事評価 目標・面談・評価のデータを一元管理でき、ブラックボックスとなりがちな評価の基準や評価のプロセスを可視化できる。
あしたのクラウドHR 過不足ない簡単でシンプルな操作性と、手厚いサポート体制に強みあり。HR関連の賞を多数受賞しており、導入企業数が4,000社を超える。
カオナビ 単純な評価運用だけでなく、社員の潜在能力の最大化を図る「タレントマネジメント」に特化した機能がある

参考サイト:HRBrain人事評価
参考サイト:あしたのクラウドHR
参考サイト:カオナビ

まとめ

クラウド型の人事管理システムなら、インターネットに接続できる環境さえあれば、いつでもどこでも人事情報をクラウド上で取り扱うことが可能です。

人事管理システムにはさまざまな種類があります。自社の課題を整理し、効率化したい項目を明確化ことで、自社に適した人事管理システムを導入できるでしょう。

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記事監修

前田 正彦(まえだ まさひこ) 株式会社スキルアカデミー 代表取締役CEO
前田 正彦(まえだ まさひこ)
株式会社スキルアカデミー 代表取締役CEO

慶應義塾大学経済学部卒業。米国マサチューセッツ工科大学経営大学院(Sloan School of Management)修了。株式会社前田・アンド・アソシエイツ代表取締役(現職)。
株式会社NTTデータにて金融システムの開発に携わった後、 数々のコンサルティングファームにて、戦略立案から実行・定着までのプロジェクトを数多くリードしてきた。
その後人事・組織コンサルティングの必要性を痛感し、当該分野のプロジェクトを立ち上げ、戦略から人事・組織コンサルティングまで一貫したサービスを提供している。
スキルアカデミーにおいては、代表取締役CEOとしてAI人事4.0事業全体の推進をリードするほか、組織・人事・人材開発などの案件を数多くリードしている。
また組織診断・管理特性、職務等級制度・成果報酬制度などツールを開発。グローバル人事プロフェッショナル組織であるSHRM認定資格を取得。

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